おくすりのじかん
「それに俺 お金あるから」


ん・・・・・?


お金あるから・・・・・・・


どこかで聞いた言葉
頼りない記憶をパズルのように埋め込んで行く


こんな思いをするならもう
お酒なんて絶対に飲まない!!!


「歌!!!」


私はやっとつながった記憶と同時に
凜太郎を指さした。



「歌 駅で!!」


「え?それも記憶なかった?
ショック~~~祥子さん すげー褒めてくれて
俺めっちゃ嬉しかったのに~~」



凜太郎はあの時 駅で歌ってた・・・・・


部屋の中に目をやると 玄関にギターケースがあった。



私は酔った勢いで あの子を連れ込んでしまったのか



「ああ・・・・」


「あの後 俺何回 歌唄わされたかも
覚えてない?」


「ごめん そこからは全然・・・・・・」


「ヤバいね 酒癖悪いから 気を付けた方がいいよ」


ほんとにヤバい
知らない男を連れ込んで・・・・
処女なのに ベットで一緒に寝てたりして・・・・


「自己嫌悪・・・・・・」


「い~じゃん
俺はめっちゃ楽しかったし~」

凜太郎はそう言うとニッコリ微笑んだ。
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