おくすりのじかん
「ありがと 結構自信作なの」


あっという間に食べ終えて 私の方を見ている。


「あ……食べ……たい?」


うんうんと勢いよく首を何度も縦に振ったから
お皿にうつしてあげようと思ったら


「あ~~ん」


凜太郎が子供のように 口を大きくあげた。



あ~んて・・・・・
何だか今朝は人生で初めての経験か
ときめきすぎて……


口の中に運んでやった。


ニコニコ顔で 何度も口を開けたから
最後の方ではすっかり 私も慣れたものになった。



「ごちそうさま~めっちゃ 美味かった!!」


凜太郎が私の顔を見ながら手を合わせた。


「ホットケーキって美味いんだ
祥子さんが作ると」



大好きな正也がほめてくれたホットケーキ


もう誰かのために
作ることなんかないって思ってたんだけど


この子ってけっこう人の心ん中
気持ちよくさせてくれる天才かもね・・・・・
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