おくすりのじかん
凜太郎はしゃがむ私をバスタオルで包んだ。


髪の毛をもう一枚のタオルで優しく拭いてくれて

「赤ちゃんじゃないんだから~~
ほんと 大丈夫だから~~~」


「あったまったね~ポカポカしてる」


バスタオルで体が隠れた私を
立たせて 顔を近づける。


「石鹸の匂い・・・・
あんまりいい石鹸じゃないけどね」


「のぼせちゃう・・・・・」


のぼせるのは 凜太郎がする治療のせい



ドライヤーで髪の毛を乾かし始める。


「自分でできるってば~」


「祥子さんさ ちゃんと頭洗って髪の毛乾かさないと
臭うの知ってる?」


もう凜太郎の前で見栄は張れないなって思った。


だって絶対そのまま寝るもん・・・・・


根元までふんわり乾かされた髪の毛
ドライヤーの熱とお風呂あがりと 凜太郎の治療で
私の頬は ピンク色に染まっていた。
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