おくすりのじかん
タイムカードを押して 店内に出た。


今夜 何食べようかな・・・・・
一人なのか


もしかしたら 二人なのか・・・・・


二人分の食糧を買って行くのも
何だか期待してるようで イヤだし・・・・・

カゴを持って悩んでいると


「安達食べたいもの決まらないのか?」

いきなり声をかけられておどろくと
チーフが笑顔で立っていた。


「あ はい……」


「だよな~一日中惣菜作ってたらさ
何食べたいかわからないときがあるよな~
俺はもっぱら 魚料理とか 奥さんに頼んでるよ」


「奥さん大変ですね~」


「らしいよ~めんどくさいとか言われるからさ」

思わずおかしくて笑った。


「でもやっぱり仕事で作ってるものって
夜まで食べたくないですものね・・・・・
私も作りたくないし……」


「安達は一人暮らしだろ?栄養かたよらせるなよ」


「はい」


初めてだった。
自然にチーフとの会話が流れたことも・・・・・。


「安達 笑った顔 可愛いぞ」
そう言ってチーフは手を振って歩いて行った。
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