おくすりのじかん
今までうちになかったものが
いつの間にか増えていた。


凜太郎が仕事で使うという アイロンやドライヤー
スタイリング剤に
スキンケアのためにつかう 化粧水や乳液クリーム

私はいったい何者だろ?って
思うだろうほどの面々・・・・・・・


いくらいろんなものを揃えてもね
使用者がこの私だから


これってお金の無駄じゃない?って凜太郎に言うと


仕事場で使ってるのを持ってきて
試験的に試させてもらってるから
全然気にしないでと言う。



せっかくいろいろ試してくれているけど


変化に気づくことはたくさんあるけど
それを誰かに褒められるとか


綺麗になったんじゃない?とか
言われたことはまだないし


全然私は私だし


だけど 毎日が楽しくなっている。


凜太郎がこの部屋にいて
他人と会話することもなかった人生の中で
凜太郎から刺激をもらって


そして癒されている。


「なんかいいことでもあったの?」

ってことだけは最近特に言われるようになった。
< 74 / 187 >

この作品をシェア

pagetop