おくすりのじかん
「足元って大切なんだよ」


いつもはスニーカーだから多少ヨレヨレ感でも
いいけど スーツの時は 靴はちゃんと磨かないと


玄関に
ピカピカのパンプスを揃えて置いてくれた。


「ありがと・・・・
私って女のくせに全然ダメだね
無頓着って言うか 恥ずかしい」


「いーね
その恥ずかしいって言うのはいい傾向だ」


「凜太郎と会っていろんなこと恥ずかしいと思ったよ
私自分のために何もしてこなかったから
女捨ててたし それなのに恋したりして 滑稽でしょ」


「恋は人を綺麗にするし 成長させるよ」


「凜太郎は恋してるの?」


「俺?俺は世の中全ての女性に恋をする。
祥子さんもだよ」


「ボランティア活動みたい」


「さ 今日はもしかしたら告白できるかもしれないね」


「な・・・・何言ってんのよ~~」


告白なんて考えてもいなかったけど


「正也迷惑でしょ きっと」


「わかんないよ~今日の祥子さんめっちゃイケてる」


凜太郎が勇気つけてくれて
何か私 今日は思いっきり変われそうな気がしてきた。


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