おくすりのじかん
「今日は現場行きじゃないから ちょっと頑張った」


「頑張るにもほどがある」


「え?ダメ?」


「ダメ まったくダメ」



え~~~~~~~!?
誰のために オシャレしたんだよ!!!
くぢけそうになる


「俺の知ってる祥子じゃないもん」


え?
もしかしてそれってヤキモチとか?


正也の心の動きを掴もうとする自分の頭の中が
とても楽しくなった。


「正也に全部見せてきたわけじゃないよ」


「え~今までが祥子だろ?
絶対無理してるから」


「無理じゃないもん。
これから 安達 祥子は生まれ変わるの」


「なんか……なんかしっくりこない
一人暮らししてから おかしくなったのか?」


「女に見える?」


正也の瞳の中を覗き込む。


凜太郎がいつもこうやって私を見る真似をしてみた。


「バカか~」
正也は そう言うと スマホの画面に視線を移した。
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