おくすりのじかん
「一杯目はビールでしょ」

茉鈴の声が耳に触る。


「あ 私飲めないんだよね」


「うっそ!?少しは飲めるでしょ?
社会に出たら少しはたしなまないと~」


飲めないって言ってんだよ
だけど

飲めるんだけど
後が悪いから・・・・・・・


もう飲まないって 誓ったんだもん


「祥子飲めないから オレンジジュースでいいよな~」


さすが 幼馴染
私が炭酸ジュースが苦手なの覚えてた。


ビールもチュウハイも炭酸だけど
けっこう美味しかった。


でも どーもジュースはきっとお酒とは違うような


茉鈴が運ばれてきたジュースを見て 不機嫌そうだった。


優越感 イエ~イ


「じゃ かんぱ~い」

正也の声で私はオレンジジュースを持って乾杯した。


「祥子さっき スゲー部長に褒められてたんじゃない?」


「うん。ビックリした」


「何かさ調子狂うな~祥子じゃないみたいで」


「そう?いつまでも学生気分ではいらんないからね」


正也は ビールをゴクゴクと飲み干した。
< 90 / 187 >

この作品をシェア

pagetop