おくすりのじかん
「あれ いない」


真っ暗な部屋・・・・・・。


たまにこんな日もあるけど やっぱ
誰もいない部屋って寂しいもんだ。


電気をつけてテレビをつける。


「ふ~」

凜太郎 遅いのかな
留守番してくれるって言ってたのに……

すぐにでも食べたかったケーキをとりあえず
冷蔵庫にしまう。


早く食べないと太るわ・・・・。



湯船にお湯をためて 顎までつかる。


「告白ところか 話もできなかったな~
それにやっぱ 付き合ってんだ………
見る目がなくて残念だけどさ」


ブツブツと文句を言いながら


「せっかく 凜太郎が頑張ってくれたのに
情けないな~あんな子に敵わないなんてさ」


長年想いつづけてきた正也の相手を知って
とってもガッカリしていた。


「まさか~あ~いう
自分のこと名前で何か呼んじゃう
いい年したアホが好きだとは ガッカリだよ 正也くん」


とても本人には言えない言葉を
風呂の中ででっかい声で叫んでやったら
何かスッキリした気分になった。
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