シリウスのかけら
「いいですよね?」

涼子は、汐らしく、上目遣いに新谷さんに尋ねる。

「ああ」

「やった。じゃ、撮って撮って。はい、カメラ」

「はいはい」

あ〜あ。

「いくよ。はい、ポーズ」

カシャ。

「ありがと。フッフッフッ。涼子も撮ってあげようかぁ?」

不気味に笑いながら里乃が寄ってくる。

「当然よ」

「はいはい。すみません、新谷さん。お嫌でしょうが、涼子とも写ってやって下さい」
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