シリウスのかけら
「え?」

新谷さんが、サッと振り返る。

「昨日も今もそんなに良く顔見たわけじゃないから、違うかもしれないですよ。ただ、なんとなく、そんな気がしただけですから」

あの人みたいに、ちょっと背が高くて、がっしりした感じの人がいたのよね、昨日。
でも今の人は黒服じゃないから、よくわかんないけど。
ん?
新谷さんが私たちの背中を押して、歩くように促した。

「予定変更だ。島原には行かず、八木邸に行く。真っ直ぐ歩いて」

< 124 / 265 >

この作品をシェア

pagetop