シリウスのかけら
まだ付いて来てるのかなぁ。細い道に入って来て、あんまり人がいなくなってきたけど。

「いいか、次を右に曲がったら、左手に鶴屋っていう、和菓子屋があるから、そこに入るんだ」

「了解」

鶴屋ね。
あ〜、新谷さんから指示が出る度、ドキドキするよぉ。
ここを、右。
鶴屋…鶴屋…。あっ、あった。

「さっ」

新谷さんに背中をそっと押された。

店にはお客様が三人。
そして、店員さんが二人。

「加賀さんっ」

「っ!新谷、こっちだっ」

「さぁ、入って」

< 126 / 265 >

この作品をシェア

pagetop