シリウスのかけら
って、加賀さんは、店の奥の部屋の畳をガバッ!て、引っぱがした。
なんとっ!抜け穴っ!
すご〜いっ!

バタバタバタバタっ!

あ、店に凄い勢いで誰か来たっ。
きっと、さっきの男だ。だけど、もう他の仲間も一緒みたい。

「さぁ、早くっ」

「はいっ」

まず新谷さんが穴に飛び込んだ。
よ〜し、私もっ。離れずに付いて行くもんねっ。
続いて里乃も飛び込んで来る。

「懐中電灯はその辺に置いてある。うまく逃げろよ」

そう言い残すと、加賀さんは、畳みをバタンと閉めた。

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