シリウスのかけら
「そうか、わかった」

「じゃ、俺、加賀さんとこ、行って来ます」

高木は立ち上がって、部屋を出た。
高木が出るとすぐに新谷さんが電話をかけ始めた。

「…ダメか」

柳沢さんにかけたんだね。
まだ通じないんだ。柳沢さん、大丈夫なのかなぁ。
ボコボコにやられちゃってるなんてこと、ありませんよーに。
新谷さんは気を取り直して、私たちに向き直った。

「今のうちにゆっくり休んでおくといいよ。いざって時は、体力勝負だからね。俺は、部屋にいるから」
< 153 / 265 >

この作品をシェア

pagetop