シリウスのかけら
「お前ら、何処行く気だよ」

「何処って、それよりなんで、あんた、こんなとこに立ってんのよっ」

「なんでって、見張りだ」

「見張り?」

里乃がやっと立ち上がって、高木を見る。

「ああ」

「私たちが逃げないように?」

「アホかっ。シリウスが狙われないようにに決まってんだろ」

そんな怖い顔して馬鹿にしなくったってぇ。

「じゃ、一晩中?」

って、里乃。

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