シリウスのかけら
「…頼む」

振り返った新谷さんは、渋い表情で、そう言って頷いた。
え?何?

「さっ、二人とも、急いで」

新谷さんは再び走り出す。

「行けっ」

高木に背中を押された。

「え?高木は?」

「後で会おうぜ」

そう言って、ニヤッと笑うと、高木は車の方へ走り出した。

< 182 / 265 >

この作品をシェア

pagetop