シリウスのかけら
「これで、シリウスのかけらはこの世から無くなったことになる。シリウスのかけらが本当はまだ存在することを知るのは、俺たち柳沢一族。それと、君たち二人だけだ」

わ、私たち?

「お陰でしばらくはシリウスを狙う奴もいなくなって、静かに暮らせるよ。危ない目にあうことも無くなるかもな」

柳沢さんが、優しく微笑んだ。

そっか、わかった。
柳沢さんは、『頭』として、柳沢一族の人たちに平穏な暮らしを与えてあげたかったんだ、きっと。

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