シリウスのかけら
「あ、バス来たぞ」

「あ、ホントだ」

「急げ」

えっ!
高木が私の手を取って走り出した。
キャーっ!もうダメだっ!
霊山護国神社の山登った時みたいに心臓がバクバクしてきたぁ〜。

「涼子っ!速くっ!」

バス停に着くと、バスが、丁度止まったところだった。

「あれ?手、繋いでんの?」

って新谷さんに笑われて、高木がサッと手を離した。

「…」

「じゃ、二人とも、元気でね」

って新谷さん。

「はい、お世話になりました」

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