シリウスのかけら
「山口の子だし、幕末に興味があるんだったら、桂小五郎のことは、知ってるよね?」

「はい、それなりに」

「桂小五郎が『シリウスのかけら』を拾ったのは…」

新谷さんは、本棚から歴史の本をテーブルの上に持ってきて、その一番最後に綴じてある年表を広げて、指を差した。

「この、八月十八日の政変の後だ」

< 31 / 265 >

この作品をシェア

pagetop