シリウスのかけら
「あ、わかった」

里乃が、手を打つ。

「何?」

「お葬式なんじゃない?」

「お葬式かぁ。ありえるね」

何となくお葬式だと納得して、私たちは、そのままズンズン国会議事堂に歩み寄る。
出入口にたどり着いた頃には、その黒い人だかりはもういなくなってた。

「これが国会議事堂かぁ」

「とりあえず、写真撮る?」

「うん。あ、新谷さんに撮ってもらおっか?」

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