シリウスのかけら
「じゃいくよ。はい、ポー…」

「ズっ!!」

…。

あれ?シャッターの音は?

「あの〜」

「…あ、ごめん、ごめん」

新谷さんは、カメラから目を離して、手を挙げる。

「もう一回ね。はい、ポーズっ」

カシャ。

「どうも、ありがとうございました」

頭を下げながら、カメラを受け取ろうとした瞬間、新谷さんが小声で言った。

「すぐそこに、東郷がいる。気をつけろ」

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