シリウスのかけら
「あ、バレてた?」

「当たり前よ。でもさ、東郷がそこにいたって、私たちを狙ってるとは限らないんだし、心配しないで、予定通り皇居に向かおうよ。現に、何事もなく、国会議事堂を通り過ぎれてるし。あっ、東郷も、さっきの黒服の人たちと一緒にお葬式に行ったのかもよ」

「なるほど、そっか」

里乃って、ほんと、落ち着いてるんよね。
頼もしい限り。
いざって時には、新谷さんもいてくれることだし、里乃の言う通り、そんなに心配することないか。

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