シリウスのかけら
「え?」

里乃は、微かに顔を動かして、目はキョロキョロと動かして回りを伺う。

「…ほんとだ」

里乃が低く呟く。

「まさかとは思うけど、私たちを付けてきたわけじゃないよね?」

「…まさか」

…でも、さっきの黒服ら五人は確実にいる。
ん〜、けど。
たった、それだけで狙われてるって思うのって、やっぱちょっと、被害妄想かなぁ。
それに、ここは他の観光客の人も多いし、まさか、ここで襲われるわけないよね。

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