氷の執事をsweetlyに溶かして
私が舌を出しながらおどけたように言うと、碧に深いため息をつかれてしまった。
「…あまり、手を煩わせないで下さいね。」
「へへ、ごめんごめん。で、なんで私がここに隠れているって分かったの?」
「月明かりに反射して、カーテンにくるり様のシルエットがくっきりと映っていたので。」
そう淡々と告げた碧は私の執事。
23歳にして、すごく優秀なの。
両親からも信頼は厚く、あの2人はいつも碧に家の事や私の事を任せきり。
「さあ、お勉強の時間ですよ。」
「いやだ。やりたくない。」
「わがまま言わないで下さいね。」
期待に応えようとしているのか碧は私を厳しく指導する。
大好きな人なのに、ちっとも甘いムードになんてなりやしない。