スカイ×ブルー
《豹牙の奴にこの手紙を渡してもらう事にした。
あいつらが動き出した。
真哉》
真哉(シンヤ)・・・・
今日は大切な人によく会うなぁ・・・・・。
なんて、余韻に浸かるのもつかの間。
「ねぇ! 裕也!!
この手紙渡した男の人、いつ出て行ったっ!?」
「ちょうど今っす。 車があるから上にいるはずって言ったんすけど、トップや幹部に会う気はないって」
「ちぃ?」
トーマの言葉を受け流し、祐也の横を横切って猛スピードで階段を下り倉庫を出た。
間に合う!!!
階段を降りるとまばらに戻って来た人がいた。
1人1人があたしに挨拶する。 豹牙全体であたしの事は知られているらしい。
礼節な彼らの態度に豹牙の正統性が見える。
だけど彼らに挨拶する程の余裕は今のあたしになかった。