スカイ×ブルー




見えなくなるまで真哉に手を振り続けた。
また、会えるかな?


過去を笑って思い出話として話せる時が来るかな。


「じゃ」と手を振ってから真哉が振り向く事はなかった。


見えなくなっても余韻に浸るように手を振り続けた。


「話は終わったか?」

振り向くと輝の姿が門の前にあった。



「うん」


「お前あいつとどんな関係だ?」


「ん〜前の学校の友達」

言葉を濁す。嘘はついていない



「お前、旭ヶ丘から来ただろ」


「うん」

2人で並びながら倉庫に向かった。 なんか輝とちゃんと喋るの初めて。

すっごいムカつくやつだし!



「猫本 真哉(ネモト シンヤ)。 今全国トップの“龍神"の幹部」


焦心し動揺が走る。
幹部室と書かれたプレートが掛かっている扉を開ける手が止まった。


「そー・・・らしいね」


「随分仲良さそうだったな」


「だから友達だって!」


「お前何か隠してねぇか?」


一瞬止まった手を再び動かし扉を思いっきり開いた。



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