スカイ×ブルー
きっかけ(トーマ)
泣き疲れて眠ってしまったあたしを輝が送ってくれた。
マンションの前で偶然会ったゆうさんにあたしは引き取られ、起きた時には自分の部屋のベッドの上だった。
次の日も輝達が迎えに来てくれて学校に向かった。
「蝶愛ちゃんオハヨー!」
昨日のようにあたしとトーマは先に校舎に入った。教室に入ると昨日と同様に女の子達が挨拶してくれた。
「おはよ」
あたしはそう言って席に着く。
「トーマ君オハヨー!」
「おはよ」
トーマは相好を崩してそう言った。
「ハァ・・・・」
黒板前でキャッキャッ言ってる女の子をよそに後ろの、トーマの小さなため息があたしの耳に届いた。
「ねぇ、なんで女嫌いなの?」
「・・・端的だね」
振り向いたトーマがあたしを直視する。
「そうかな」
「男の好きなタイプは?」
「タイプ? ・・・真が通っていて裏切らない人」
「女は?」
「友達を利用しない、男好きじゃない人」
なんでトーマがそんな事聞いたのか全く分からなかった。
数秒お互いがお互いを探るように見合った。
「・・・・俺ね、」