スカイ×ブルー





・・・ーーーーー何時間たった?

おばさんは脱いだ服を着直し、化粧を直し始める。


倒されたままの状態で俺は空を見上げていた。
朝は青空だったんだけどな・・・。

今は・・・・木が邪魔でよく見えねぇや。



『ありがとう』


そう言って、唖然している俺の手に福沢諭吉を5枚・・・・。


5万円を握らせた。



『また機会があったら』


そうニッコリ笑って去って行く。




なんであんなキモい事してあの人は満足してんだ・・・・?

なんで平気で見ず知らずの・・・しかも子供と出来るんだ?



俺は福沢諭吉5枚を強く握りしめた。

俺の価値は5万円かよ。

さっきの行為がフラッシュバックする。

今すぐ体を隅々から洗いたい衝動に駆られた。

「うっ・・・」

木陰の隅で嘔吐した。


キモい・・・・・


キモい・・・・・

悔しかった。
抵抗出来ない自分にムカついた。
恐怖した自分に怒りを覚えた。


あの笑っているおばさんの顔が頭から離れない。


再び胃の中のものが込み上げ、とっさに目の前のトイレに駆け込んだ。


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