スカイ×ブルー


「葵も仲良くやってんなぁー」

いつもはスルーの隼人の言葉に早業の如く耳を傾けた。


「仲良くって・・・・?」

嫌な予感がするけれど、聞かずにはいられなかった。

「彼女だよ! かーのーじょー」

顔を突き出す隼人に少しムカついた。


「そっか」



葵にもいるのか・・・・大切な人・・・・・



ちょっと寂しい。

葵の優先順位はその“彼女さん”が一番。


いつも優しい葵が一番優しくしてるのはその人なんだよね・・・・・・。


「おい・・・ちぃー」


隣のソファから小さい声でトーマが話し掛けて来た。 トーマの声が聞こえるように耳を傾けた。

「なっ何?」


「ここにいるやつら、葵以外、みんな女でトラブってるんだよ」


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