スカイ×ブルー
長い廊下の先から少しずつ大きくなる音。 図太く低い男の人たちの声が耳から独占した。
行きたくない、今更無理にでも拒否らなかったあたしにムカついた。
「もう始まってんな」
そう言いながら呑気に足を前に踏み出す輝の後ろを重い足取りでついて行くあたし。
こんな大きい屋敷に住んでいるとか、輝は坊ちゃんだったのか。
自分が輝の家にいるとかすごく不思議な感じがした。
ザッ・・・・・―――――
ふすまを開けるとそこは、旅館の宴会場みたいな場所が広がっていた。
たくさんの人。 お酒や煙草の混じり合わさった臭いに鼻を抑えたい衝動に駆られる。 すぐにその臭いはあたしを包み込んだ。