スカイ×ブルー




「2人とも?」


「うん。 小学生の時に死んだの」


「じゃあずっと1人で暮らしてたのか?」

冷たい風か背後から襲う。 スカートと靴下の間に見える太ももや顔を埋め尽くすように寒さが襲った。


「数ヶ月前まではお兄ちゃんと暮らしてたんだけどそのお兄ちゃんも死んじゃったの」


「・・・頑張ってたんだな」

本当に思っているかなんて、あたしには輝の事なんて分からないけれど単純に嬉しかった。


なんでなのか分からないけれど胸がこそばゆくなる感じで。 あたしの15年間の頑張りを認めてくれたようで本当に、ただ単純に嬉しかった。


自分で口に出したのに、家族を失った悲しみが一気に襲ってきた。

思い出したくなかったあの日々の絶望感が。
どくどくと血液と共に流れていく。


今にも落ちそうな涙をなんとか目の中でとどまらせ、唇を噛み締める。 幸い暗いお陰であたしの顔は輝に見えない、と思ったのも束の間、無防備だった左手に輝の手が絡んだ。

ドキッとしたけれど、不安定だったあたしは強く・・・その大きな手を握り返した。


さりげない輝の優しさにまた涙が出そうになり、ついには零れ出た。


あたし、こんなに涙もろかったっけ?



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