スカイ×ブルー


地形をバッチリ把握しているのか隼人は迷いなく急カーブを繰り返す。


ここら辺の事は、あいつらが龍神なら知らないはず。 あたしが住んでいる場所は誰も知らない。 京太も・・・真哉だって知らない。


住んでいる場所や個人情報はなるべく言うなとずっとゆうさんに言われていたから。 今考えるとゆうさんが豹牙だったから、敵チームに情報が漏れないようにだろう。


だからちい兄や両親の名前も教えてない。 それもゆうさんに言われた事だから。


隼人の背中の横から顔出す。

目の前には古びた豹牙の倉庫の門が近づいてきた。


ハッと後ろを振り向くとバイクの男達の姿はない。


門を通り、倉庫の前でバイクが止まった。 隼人が降り、手を貸してくれてあたしも降りた。

ずっとあった感触が消え少し変な感じがしたが、差し出された隼人の手にヘルメットを置いた。


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