スカイ×ブルー
「お前豹牙にいるのが嫌なのか?」
マンションの前で立ち止まり、輝はあたしに行った。
「嫌じゃない」
嫌と言って本当に見捨てられるのが嫌だった。
居てはいけないと強く思いながらも、居たいという気持ちが天秤で少しだけ勝ってしまい出た言葉。
心の奥にいる悪いあたしは、輝はやめさせないというのを分かっている。 そんな自信がなびいている自分にしみじみイラついた。
「じゃあいればいいだろ」
「皆を傷つけてまでいたくない!」
罪悪感に押され、負けそうになるあたしは口に出すことで和らげようとした。
「別に傷つかねぇよ! もしお前らを襲ったのが龍神で、お前の居場所がばれても問題ねぇ!!
俺らがぶっとばす!! 上等だって言ってんだろ!?」
「でもっ・・・」
「お前は何がそんなに怖いんだよ」
ーーー仲間に裏切られる事だよ。
「お前何抱えてんだよ」
「・・・」
「言えなくてもいいから、俺らを信じろよ」
「・・・・っ」
「仲間だろ?」
顔を上げると、今にも泣きそうな瞳で唇を噛みしめる輝がそこに立っていた。