スカイ×ブルー
思っていたよりあっさり許可してくれた輝。
重荷が一気に下ろされ土曜日までの数日間はあっという間だった。
駅の改札前の噴水広場で待ち合わせをしたあたしたち。
久しぶりに友達というものと遊ぶので普段ほとんどしないメイクもしっかりやり服もスカートを履いてみた。
いつも豹牙の皆と過ごしていたから彼らと一緒にいない休みはとても新鮮だった。
待ち合わせ5分前にしっかり着き携帯を開く。
新着メールが1件。
〈終わったら絶対連絡しろよ。
なんかあってもだぞ〉
なんの絵文字もないそんな輝からのメールが嬉しかった。
「蝶愛ちゃん!!」
後ろから聞こえた声に大きな高い声の主はやっぱり茜ちゃん。
「蝶愛ちゃん早いね。
あたいしが一番乗りだと思ったんだけどな。 じゃあ行こっか」
あたしの手を掴むと前後に振りながら茜ちゃんは歩き出した。
曇天の空の下あたしたちは人ごみへ溶け込んで行った。