スカイ×ブルー



――たった一人。


歩いても歩いても出口が見えない。



怖くて・・・

寂しくて・・・・



「うっ・・・
うぇーーん・・・・

ママぁ・・・パパぁ・・・」


走っても走っても誰もいない。


―――孤独―――



「ちぃ兄・・・・?」



果てしないその先に、こちらを振り向いているちぃ兄がいた。

まばゆい光がちぃ兄を照らし続ける。



「ちぃ兄!!!」


涙でいっぱいだったあたしの目から笑顔が零れ、ちぃ兄の元へ走って行った。




切ない笑顔で笑うちぃ兄。


走っても、走っても距離は変わらない。


「ちぃ・・・・兄・・・・」


ちぃ兄はそのまま消えた。


絶望を感じる余韻もなく頭の中が真っ白になった。













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