スカイ×ブルー



静かな部屋に、波打つよう響き渡るインターホンの音。



あたしんちに訪問なんてほとんどない。
宅配便?いや、頼んでないしな・・・。
ゆうさん?


でもゆうさん、あたしんちの暗証番号を知っているからエントランスでインターホンを押す必要はない。しかもこのマンション自体ゆうさんの物だし。


両親が死んだ時、『一緒に住もう』と言う誘いを断ったちぃ兄とあたしに『せめて俺の目に入る所にいてくれ』と言われ今もここに住んでいる。


数分、誰なのか確認するのが面倒だった。



ピンポーン・・・


再び鳴り響いたインターホンは扉の前から聞こえた。


えっ??


不測な事に、好奇心が掻き立てられる。
カメラで誰か確認することなんて頭の片隅にもなかった。

悪い人だとしても、腕には自信がある。



ロックを外し、ゆっくり少しだけ扉を開けた。



・・・・




ガチャリ。
誰なのか確認し唾を飲み込む暇も与えず、扉を閉めた。




・・・・・えーーーー!!!!!!!!



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