命が尽きるその日まで
side 涼 校舎裏



「すきです。付き合ってください。」

やっぱりか。
昼間の女はさっきよりも顔を真っ赤にして俺に告白してきた。
もちろん俺の返事は

「ごめん、今は誰とも付き合うつもりはないんだ。」

申し訳なさそな顔をして言った。内心はめんどくさくて早く終わんないかイライラしてたけど笑。

「好きな人がいるの?」

上目遣いとやらで俺に聞いてきた。
なんだこの女、無理っつてんだからとっとと諦めろよ。

「いないよ。今は恋愛とかはいいかなーって思ってるんだ。」

完璧っしょ。もう何も言えないっしょ。

「じゃあ、お試しでもいいから。付き合うだけ付き合ってくれないかな?」

は?なんだなんなんだこの女。人の話を、聞いて無いのか?」

俺はイライラを抑えつつ、ちょっと強めに

「だから、俺今は誰とも付き合う気ないんだよね?」

と言った。

「だから、あたしと付き合って恋愛の良さを知る!みたいな?ダメかな‥?」


どこまでも諦めない女だなこいつ。
しょーがない‥

「ホント無理だから。諦めてくんない?さっきから無理って何回も言ってんだろ。俺はお前みたいな奴とは付き合いたくねぇの。」


しまった‥最後の言葉はやってもうた。


俺は逃げた。女は泣いた。


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