命が尽きるその日まで
side 涼




目を覚ましたら俺は病院にいた。
腕にはチューブがついていた。
母ちゃんが俺の手を握りながら寝ている。



俺、倒れたんだっけ?血も吐いた気がするな‥。

あいまいな記憶とはっきりとある不安を抱えながら母ちゃんを揺すり起こした。


「母ちゃん、おはよ。おーい。」


母ちゃんは目を覚ますと俺の名前を何回も呼び俺に抱きついた。
母ちゃんとハグすんの何年ぶりだろ‥
そう思いながら母ちゃんの背中をさすって俺は静かに聞いた。

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