可愛いキミの美味しい召し上がり方
眠り姫の甘い誘惑
―――…
――――――…
「玲央くん、いるかなぁ?」
月曜日の学校にて。
私は玲央くんの教室に向かって急いでいた。
これで3回目。
朝からずっと、休み時間の度に通い続けているにも関わらず、未だに会えていないんだけど…
――昨日。
部屋を飛び出した玲央くんとは、あれっきり顔を合わせていない。
あの後、私はあのまま玲央くんが戻ってくるのを待った。
でも、1時間経っても2時間経っても、玲央くんは帰って来なくて。
いつの間にか夕飯の時間になってて。私は迎えに来たママによって強制的に家に連れ戻されてしまった。
「そのうち帰って来るわよ」って。玲央くんママは笑ってたけど…
「玲央くん、いつ帰って来たんだろう?大丈夫だったかな…?」
ずっと玲央くんの部屋の様子を窺ってはいたものの、私の部屋からは位置的に無理があって…
いつ電気が付いて、いつ消えたかさえ定かではない。
早起きして迎えに行こうと思ったのに…寝坊したし。
「もう1度、ちゃんと謝りたいよ…」