可愛いキミの美味しい召し上がり方
「よし、できた。」
顔を上げて、にっこり笑った玲央くん。
「ほら。可愛いでしょ?」
出来上がった…らしい、ピンクと白のフワフワしたものを私に差し出した。
「うわぁ…」
それを手にして、思わずため息。
……すごい。
完璧に“商品”だよ。
この前、雑貨屋さんでこれとそっくりなの見たもん。
あそこに一緒に並べてても絶対にわかんないって。
「どうかな?今朝思いついて作ってみたんだけど…」
私が黙っているせいか、少しだけ不安気に私を見つめる玲央くん。
…おっと。いけない。
あまりの出来栄えに、つい見とれてしまったよ。
「いいと思う!すっごい可愛い。」
「ホント?」
「うん!」
力をこめて頷けば、
「よかった。マコちゃんにそう言ってもらえると安心だよ。」
玲央くんは、ほっとしたようにふんわりと微笑んだ。
「……っ!」
可愛いなぁ、もう!
その笑顔に思わずキュンとしてしまったわ。
男の子なのにねぇ…
「これも“部活用”?」