可愛いキミの美味しい召し上がり方


ちらりと。

作業を続ける玲央くんの横顔を盗み見る。



長い睫毛に、ぱっちり二重のおっきな瞳。

ふっくら赤い唇に、陶器みたいな白い肌。

動く度にふわふわと揺れる色素の薄い柔らかい髪。


パーツのひとつひとつが素晴らしく整っていて、何とも言えない“美少女”っぷり。

ホント、男の子にしておくのはもったいなさすぎる!

むしろ、私と性別を交換してもらいたいくらいだよ。


「がさつだ」とか「男女」だとか…。さんざん言われまくってる私。

せめて髪くらいは…、と思って伸ばしてるわけだけど…

絶対に玲央くんのほうが“女らしい”もん。



実際に、

身長こそ“高校生男子の平均”ってところまで伸びたものの、この顔と華奢な身体のせいで未だに女の子に間違われる玲央くん。


一緒に出かけると、“玲央くんだけ”ナンパされることもあるくらいだからね。




つまり…、

玲央くんはめちゃくちゃ“可愛い”んだ。


外見も、趣味も。


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