由来と山岸君
もう、生きる意味が分からない…。
あなたがいない、明日なんて
私、耐えられない。。
朝起きると、昨日までと
違う朝が待っていた。
昨日までは、朝起きて髪の毛整えて
ずっとドキドキで…。
けれど、今日の朝は
今日も、山岸君と会える♪
と、いつものように考えた瞬間
そういえば、私別れたんだっけ…。
一気に気持ちが沈んだ。
毎日泣いた。
いつも、会ってた場所。
話したこと。
抱き締めた時の温もり。
全部覚えてるよ…。
あなたの匂い…だって。。
学校で、山岸君を見かけたときは
涙を押さえて、いつも人目につかない
場所で泣いた。
失恋ソングもたくさん聞いた。
お揃いの、キーホルダーは
机のなかにしまった。
そして、ずっと引きずって
気づけば、3年生になっていた。
相変わらず黒江君とは
仲がよくて、山岸君の家族が海外に
行ったこと、山岸君が学校に来て
いないこと、黒江君と班が同じに
なったことも全て、聞いた。
ある日のこと……
黒江は、先生に頼まれて
山岸の家へプリントを持っていった。
あいにく、雨が降り始めて
持ってきていた、傘をさして
山岸の家の前のポストへ入れようとした。
そしたら、誰かが来る音が聞こえた。
黒江は、木の影に隠れて人が
来るのを待った。
そこに、現れたのは、、、
鈴原をおんぶしている
山岸の姿だった。
黒江は、すぐに可奈子に連絡
しようとした。
けれど、これ以上あいつが苦しむのは
見たくなかったから言うのをやめた。
そして、黒江は鈴原が出てくるのを
ずっと待った。
しかし、出てこなかった。
まさか、泊まるとはな…。。
さすがの事態に、黒江は可奈子に
連絡をした。
それを聞いた、可奈子は朝
山岸君の家の前で事実を
確かめようとした。
そして、家を眺めていると
カーテンが開き、鈴原が見えた。
すると、その後ろに山岸君の姿が見えた。
可奈子は、信じられず
鈴原への憎い気持ちでいっぱいになった。
だから、いじめを計画した。
あいつの、泣き姿が見たい。
そして、朝早くに学校へ行き
皆に、嘘をついた。
そして、自分の体をカッターナイフで
切り、被害者を装った。