Cats*Girl
「いや、それ私の指だよ!!」


「…っあ!!
ゴメ…「おまえらなにやってんだよ。」


リビングの入り口からヤツの声がして思わず振り返る。


「ぎゃああああ!!!」


見られた見られた見られた見られた見られた見られた!!!


「…なにって怪我の治療だけど?」


敦也くんは登坂に向かってハッと鼻で笑いながら言った。


「…莉々菜、ちょっと手貸せ。」


登坂が手に触れて思わずビクッとなる私。


「…克也、その手放…「これでいいだろ。」


登坂は私の指に絆創膏を丁寧に着けた。


なんだろう。


登坂の手が熱い。


馬鹿みたいだってわかっているけど…。


なんで私の顔も熱いんだよ…!


「…莉々菜、あとで俺の部屋こい。
なんもしねぇから。」


そういうと登坂はリビングから出ていった。


なんだよ。


なんなんだよ。


さっきまで獲物を捕らえるような鋭い目で見てきたくせに…。


なんで…。


優しい手で私に触れて、優しい目を向けてくるんだよ…っ!


「…莉々菜ちゃ…「ゴメンね!
ご飯作るね!」


私はあははと笑いながら登坂のことを頭から追い出した。


馬鹿だ…。


本当に馬鹿だよ…。


胸なんかドキドキしてないんだから…っ!!!










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