会えないとき

学校へ着くと優花は自分の教室へと入って行く

教室へ入ると優花の友達である
木村楓が話しかけてきた

「ねぇねぇ、ウチさ!一個上の先輩と付き合うことになったさ!」

といきなり楓が優花に元気よく話しをしてきた

「え?あのバスケ部の緒方先輩と?」

「そうそう!もうちゅーもしたし、あとはね」

と楓がにんまり笑いながら話して行く途中で
優花はふと視線を楓から黒板の方へ向けた

朝、優花にラインを送ってきた
赤坂亮がそこにいた

「優花?どうかした?」
と楓が顔を覗かせてくるのでようやく
我に戻った

「いや、なんでもないよ!うらやましいなぁ」

と優花は楓ののろけ話を聞き流す。

頭の中は亮くんのことでいっぱいだった
考えると、顔が赤くなってしまう

はぁ、かっこいいなぁ。亮くん

と心の中でつぶやきながら
じっと亮のほうを見つめていた

すると亮がこちらへ視線を向けてきた

優香はそれに気が付き、すばやく視線を逸らす

胸が少し熱い

優花への視線はそのまましばらく続いていたが
優花は目を合わせまいとじっと下を向いていた

本当は、こんなことしたくない

亮くんと、話したい。

複雑な気持ちの中、授業開始のチャイムが鳴り響いた
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