流れ星を抱きしめる

友志 side

女たちがやけに騒ぎ出した。

なんだ?

すると…
「伊織〜お呼び出しよ!」
クラス中に聞こえる声。

…伊織?
女子たちは一斉に伊織と呼ばれた女子の方を見た…。
周りの女子たちが動いたおかげでやっと視界が開けた。

俺は、女子たちの視線の先に居る女子を見た。

っ!!…伊織…。

まさか、会えると思わなかった…。

伊織は三年前とあまり変わらない…。
身長もそこまで伸びていないよう…だ。

伊織はドアの方へ向っていた。
そこには、ほかのクラスの人らしい、男子がいた。

何するんだ…?まさか!!
「付き合ってください!」

廊下だけでなく教室にまで響くくらいの告白…。

やっぱりか…。
俺はため息が出た。

でも、それっきり廊下の二人の会話は聞こえなかった。
「川瀬さんってモテるの?」
俺は勢いで周りの女子たちに聞いてみた。

「うぅ〜ん。…もう恒例行事みたい。毎日だしね。ねぇ〜」
一人の女子が答えると周りの女子も「ねぇ〜」と話し出した。
「あれで、みんな断ってるから嫌味っぽいよね〜見せつけかよって!」
女子たちは口々に伊織を罵倒した…。

そんな、女子たちを見て俺はイラッとした…。

伊織…。

伊織のほうを見ると…耳をふさいで震えていた。
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