イケメン王子の花メイド
「そのこともあって、横山さんに告白しようって決意出来たのぉ。…本当に、有馬くんや花ちゃんのおかげよぉ」
「わ、私は何も出来てないですよ?」
「ううん。このケーキを渡すのと一緒に告白するつもりなのぉ。花ちゃんが一緒にケーキを作ってくれるって言ってくれたおかげよぉ」
ニッコリと天使のような笑顔を浮かべる茜さん。
…私も、茜さんの力になれてたんだ。
良かった……良かったぁ!
いつも茜さんに助けられてばかりで、私も茜さんの力になりたいってずっと思ってたから…。
こんなことでも、お役に立てて良かったぁ…!
「茜さん…頑張ってくださいね!」
「うぅ、ありがとお花ちゃぁん!それじゃあ私、行ってくるねぇ!」
「いってらっしゃいです!」
ケーキを両手に抱えた茜さんは、元気良くその場を去って行った。
…上手く告白出来るといいですね。
「……ん?」
あれ。
両手にケーキって……二つとも横山さんに渡すのかな?
もしかして有馬さんにも渡すのかな?