イケメン王子の花メイド






「そそそんな!私なんかに洋服なんて…!」


「それなら俺が買ってやるからって言ったんだが、どうも親父は花に何かを買ってやりたいらしい」


「いえあの、本当にお気持ちは嬉しいのですが……」


「そう言うと思った。でも親父が言ってるんだ、素直に受け取れ」


「…そ、そんな…」


「なんだ、嫌なのか」

「いえいえいえ!!心から嬉しく思ってます!」


「それでいい」




綺麗な笑顔をこちらに見せてくれた棗様。

そうしてまた勉強に意識を戻した。



ほ、本当に私なんかが社長に洋服を買っていただいてもいいのだろうか…。


なんだか私ってメイドのくせにすごく贅沢してる気がする…。


私は拾われた身分なのに。

……社長や棗様方が優しすぎるんですよ。




< 167 / 314 >

この作品をシェア

pagetop