イケメン王子の花メイド
え。
何この状況っ…!
部屋に入るなり、棗様は私をドアに追いやって両手をついて私を閉じ込める。
いわゆる壁ドンってやつです。
「…な、棗様…!?」
「お前さ」
至近距離で話す棗様にどうしたらいいものかと目を泳がせる私。
というか棗様があまりにも端麗なお顔をしてらっしゃるから私とても戸惑います…!!
「なんでメイドなんかやりだした?」
……へ?
「……い、色々ありまして…それで、社長が雇って下さったので…」
「…よく分かんねぇな」
…というか、
私、棗様にまだ謝ってない…!
「あ、あの棗様…!
先程は大変失礼なことをしてしまって…本当にすみませんでした!」
私は棗様の目をしっかりと見て謝る。
棗様は目を見開いて一瞬固まった。