イケメン王子の花メイド
両親はとても仲が良く、よく二人で買い物なんか行ってて。
二人の笑顔を見た最後の日も、仲良く買い物に出掛けていたんだ。
『それじゃあ行ってくるわね』
『留守番頼んだぞ』
子供が道路に飛び出して来たのを咄嗟に避けて、そのまま建物に突っ込んだらしい。
葬式では泣いて泣いて泣きはらした。
大好きだった人にもう会えないのは、想像を絶する悲しさだった。
葬式を済ますと、私の今後についての話し合いが始まって。
『どうしたもんかね』
『やっぱり唯一の叔母であるあなたが引き受けるべきかと』
『あたしの家にはもう子供が三人もいるのよ!?そんな余裕はないわよ……』
『もう引き受ける所がないんだよ。分かってくれ』
『……面倒なことになったわね本当に』
私は昔から叔母さんが嫌いだった。
叔母さんも私のことを、きっと好きではないと思う。