イケメン王子の花メイド
思い返してみれば、有馬くんはずっと自分から話しかけてくれてたわ。
私の元気がない時に、一番に声を掛けてくれていた。
……私は今まで、有馬くんが話し掛けてくれるのを待ってたんじゃないかしら。
有馬くんが話し掛けてきてくれるから、
自分から有馬くんの相談に乗ったり、話を聞いたりしようとしてなかった。
……頼りきりだったのね。
有馬くんがこの先、私の近くに居続けてくれると勝手に信じてた。
私は……有馬くんに何も返せてない。
なんて勝手なの……私。
そりゃあ、有馬くんも愛想つかせちゃうわね。
「……よしっ」
有馬くんに会いに行く!
私から有馬くんに話し掛けなきゃいけないわ。
告白出来たのも、有馬くんのおかげなんだから。
私は有馬くんに恩返ししたい。
……有馬くんに会いたい!